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【いま注目のマンガ】もっと知られろ『王様ランキング』【ちょっとだけネタバレあり】

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出典:王様ランキング / goriemon - マンガハック | 無料Web漫画が毎日更新


みなさんはいま、マンガファン界隈で注目を集めている『王様ランキング』という無料WEBマンガをご存知でしょうか。

マンガハックという素人投稿型のWEBマンガサイトで掲載されているのですが、このマンガがまぁ面白いと話題沸騰中なんです。

作者さんはHPを持っているのですが、これがまたまぁ質素な作りなんですよ。簡単な自己紹介と問い合わせフォームがあるくらい。自己紹介も

 

作者名:とかただ、goriemon、aaaと未だ決まっておらず…。
2016年10月に脱サラして、いろいろ試行錯誤した結果、子供の頃からの夢で一度は挫折した漫画家を目指し、2017年1月にマンガを描き始めました。猫二匹と貯金で生活してます。マンガで飯を食べていくのが目標。

引用:http://gorilla.xsrv.jp/

 

とまぁ実にシンプル。というか要注目のマンガの作者が固有の名前すら持ってないなんて前代未聞なんじゃなかろうか。

でもここにも作者さんの人柄が表れていると言うか、なんか素朴な人柄のイメージが想像できてほっこりする。

あんな丁寧な人間模様を描く繊細なマンガの作者のHPが「自己紹介ドーーン!!承認欲求ビカビカーーー!!とにかくド派手にアピールゥゥゥ!!!」みたいな感じだったら嫌だもんね。

ちなみに王様ランキングの紹介とあらすじは以下の通り。

 

素人が投稿できる「マンガハック」で、2017年4月8日から掲載を始めたマンガ。継続して描き、技術向上を一番の目標に始めました。
しかしながら、書き込んでくれる温かいコメントなしでは、2018年5月現在まで、50話掲載、約700ページも続けられなかったと思います!
王族の長男で、巨人の両親を持ちながらも、自身は体が小さく、短剣すらまともに振れないほど非力な王子ボッジ。
しかも耳が聞こえず、言葉が話せないボッジは、周りからは時期王の器ではないと噂され、どこか空虚な毎日を過ごしていた。
しかし、ひょんなことから心が通じる「カゲ」という友達を得て、人生が輝き始める。

引用:http://gorilla.xsrv.jp/

 

ということでこんなブログはさっさと閉じて今すぐ王様ランキングを読みに行ってほしいんですけど、あまりにも面白すぎるので私の感想も少しだけ書かせてもらえればと思います。

 

ストーリーが秀逸すぎて読み始めたら止まらない

いきなりこんなことを言うのも失礼な話なんですが、絵は決して上手い部類ではないんですよ。ド素人の私が言うのもアレなんですが、きっとコマ割りだとか人物と背景の構図だとか、まだまだ伸びしろだらけの作者さんなんだと思うんです。

ただ個人的には、あまり技術面で上手くなりすぎてほしくないなぁと思っていて、この優しい絵柄だからこそ味があるというか、この絵のタッチと相まってより一層ストーリーが生きてくるし、登場人物1人1人が活き活きしているんですよね。

メチャクチャ絵が上手くてカワイイ美少女を描ける漫画家ってたーーーくさんいるじゃないですか。でもそういう人たちって女の子の顔がみんな同じで髪型が同じだと見分けがつかないみたいなことも往々にしてあるわけで。

その点、王様ランキングの登場人物たちはみんあそれぞれに個性があって髪型が一緒でもすぐ見分けがつきます。まぁ、影一族を見分けるのは至難の業ですが…。(作中の表現で言うなれば「絶対に無理です!」)

そのうえ個々のキャラクターが生きているから思い入れも強くなってきて、王妃のヒリングが髪を降ろしたときにドキッとするんですよ。この胸が高鳴る感覚…。なんだろう…。好きな子が不意に見せる仕草を見たときのそれに似ている…。ドキドキ…。

そのうえ胸元をファサッってするとこなんてもう、好きなあの子が、ああぁぁあっぁあぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁっ!!!あーーーーー、俺もヒーリングしてもらいてぇーーー。ってなる。ボインババア結婚してくれ。

 

かつ、このマンガの神髄はそのストーリーの秀逸さにあります。

なんでここまで評判に次ぐ評判を呼んでいるのかと言えば、とにかくストーリーが丁寧でかつ純粋に面白い。

主人公のボッジは心優しい第一王子なのだが、産まれつき耳が聞こえない。そのため周りは何を言っても分かるまいとあれこれ好きに言うのだが、実は読唇術を習得しており周りが何を言っているのかはすべて分かっている。それでも人前では嫌な顔などせずニコニコ笑っているボッジがもう、健気で、精神的に強くて、だけども1人になるとジャバジャバ泣いて、主人公補正なんて掛かってなくて、それでも読唇術で極めた動体視力で敵の攻撃はすべて見切れて、反撃しても人を殺めるようなことは決してしなくて、なんかもう……これこそが『尊い』ってことなんじゃないかと思うね。

Twitterなんかでとあるマンガの人気キャラのカップルイラストとかが掲載されてるとだいたい決まって「尊い…」「尊し…」「仰げば尊死…」みたいなコメントが並んでるじゃないですか。あれ見て、なんだコイツら何見ても尊い尊いばっか言いやがって尊い星人かよって思ってたんですけど、ちょっとボッジ王子のせいで(おかげで?)「尊い」という言葉の見方が変わってきましたわ…。そうか、これが尊いってことなのね…。

 

そんなボッジの友人になるカゲも最初は金品目的でボッジに近づいて「アホなガキがいたもんだ・・・(1話目 裸の王子様より)」とか言って完全に見下してるんですけど、あるときボッジの純粋な優しさに触れて改心した結果ボッジの一番の理解者になったり、前述したボインババアのヒリングも普段はそのキツイ性格ゆえボッジにガミガミと厳しくあたってしまうんですけど、実は自分でも厳しすぎることは自覚していてそのたびに後悔する素振りを何度も見せたり、ボッジが瀕死になったり高いとこから落ちそうになるときには自分のことなんて二の次でボッジを助けようとするし、本当は実の子である第二王子のダイダと同じくらいボッジのことを愛しているんですよね。(ボッジは亡くなった初代王妃の子なので、ヒリングにとっては王の連れ子である)

 

もちろんボッジは誰にでも分け隔てなく優しくて、洞窟の奥にいる怖えー見た目した二股の大蛇(ベビンの家来)も実は過去にボッジに命を救われていて、そんな大蛇の言う「あなたを慕う者はたくさんいます(14話目より)」という言葉の説得力が凄まじいんですよ。そしてその言葉の通り、彼の周りにはよき理解者がどんどん集まってくるんですよね。

この大蛇の言っていることは後にデスパーさんという重要人物も王になり得る資質を持った人物像をあげる際に「彼は確かに才能は平凡でしたが大事なものを持っていましたよ(36話目より)」と言っていて、王となり得る人物はその人望と器の大きさから自然と人を惹きつけるんですよね。そしてこの素質を持っているボッジのこれからの成長・活躍が気になってもう目が離せませんわ。

 

もちろん上記で紹介した以外にも、一見するとサブキャラのようだけど実は物語に深く関わりのあるキャラだったり、ボッジと対立するキャラも純粋悪ではなく確固とした想いを秘めていたり、初登場時は意地悪なヤツだと思いきや実はボッジのことを心の底から愛してくれていたキャラだとか、なんかもう……みんな尊い。(語彙力を失うほどに良い物語なのです)

ということで登場人物1人1人に焦点をあてていたら数万字に及ぶ超大作レビューになってしまいますし、語れば語るほどネタバレしてしまいそうなのでこのへんにしておきます。

いやぁ、誰かにオススメしたくなるほど面白いマンガなんて久々に出会ったなぁ。幸せ。

 

もっと知られろ王様ランキング

なんかこの現象って低予算映画だけどその構成の面白さで瞬く間に口コミで人気になった『カメラを止めるな!』に通ずるところがあるような気がするんですよね。

今や若者はテレビのCMなんてまず見ないし、Youtubeの広告だって5秒でスキップする時代でしょう。いくら金をかけてもエンドユーザーに届かなければ意味がないわけで。

その点、SNSで交流のある友人や信頼できる筋からの紹介という絶対的に信頼度の高い情報のほうが人を動かす力があるのは間違いなくて、今や中途半端に金をかねて宣伝なんかしなくても、いいものはこうして自然と口コミで拡がっていく、存在が知れ渡っていくんですよね。

馬事雑言が飛び交い、ドス黒い憎悪が渦巻き、まさにこの世の地獄のような様相を呈していることも多いネット社会ですが、こうして1人1人のユーザーが集まって、みんなのその力が夢を追う人の活力となり後押しになるという温かストーリーが生まれるのも、またこのネット社会のいいところなのかもしれないと思いました。

 

さてと、言いたいこともだいたい言い終わったし、続きがくるまで全裸待機しとかなきゃ。