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【レビュー】『リメンバー・ミー』は心が荒んだ現代人こそ見るべき映画【ネタバレなし】

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引用:リメンバー・ミー|映画|ディズニー公式

 

2018年3月16日に公開されたピクサー最新作『リメンバー・ミー』。

みなさんもう見ましたか?まだですか?トイ・ストーリーは好きですか?モンスターズ・インクも好きですか?好きですよね?大好きですよね?よしじゃあ見にいこう。うん、そうしよう。

ということで、2018年の春は涙腺にグッとくるCGアニメ映画でスタートしましょう。

 

テーマは『家族のたいせつさ』

事前に知っておくとより楽しめる豆知識

リメンバー・ミーはメキシコのとある町が舞台の物語。

そこに住む音楽好きのミゲルという少年が本作の主人公であり、あの世とこの世を行き来する過程で家族のたいせつさとは何なのかを知っていくというストーリーになっている。

ここで物語の重要なキーとして事前に抑えておきたいのが『死者の日』と呼ばれるメキシコの祝祭について。

死者の日(ししゃのひ、スペイン語: Día de Muertos、英語: Day of the Dead)はラテンアメリカ諸国における祝日の一つ。特にメキシコにおいて盛大な祝祭が行われる。

死者の日には家族や友人達が集い、故人への思いを馳せて語り合う。祝祭はカトリックにおける諸聖人の日である11月1日と翌日2日に行われる。地域によっては、10月31日の晩も前夜祭として祝われる。

市街地はマリーゴールドの香りに包まれ、公園には露店が立ち並ぶ。11月1日は子供の魂が、2日は大人の魂が戻る日とされ、供え物がチョコレートなどのお菓子からメスカルなどの酒に変わっていく。日本のお盆に近い位置付けであるが、あくまで楽しく明るく祝うのが特徴である。死を恐怖するのではなく、逆にあざ笑うというモチーフとなっている。

墓地にも派手な装飾が施され、夜間にはバンドによる演奏なども行われる。カボチャを飾り仮装をしてパーティを行うなど、ハロウィンとも共通する点が多くあり、実際にルーツは近似している部分がある。

引用:死者の日 (メキシコ) - Wikipedia

概要にもあるように、日本のお盆と近しい風習が物語の主軸になっているため、日本人が見てもどこか懐かしみというか親近感みたいなものが湧く話になっている。

また、アルタールと呼ばれる祭壇や町を彩るマリーゴールドの花も物語の重要なキーとなっているため、事前に死者の日についての知識を軽く頭に入れて見に行くことで、より楽しめるのではないかと思う。

 

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特徴的な装飾として、故人の遺影、十字架、砂絵、花、食物などを配置したアルタールと呼ばれる祭壇がある。メキシコでは死者の花とも呼ばれるマリーゴールドやケイトウ、食物はパン、サトウキビ、柑橘類、ヒカマなどが好んで使用され、砂糖で作られたガイコツ、キャンドル、故人の好んだもの(オフレンダと呼ぶ)などが色鮮やかに飾り付けられる。(引用:死者の日 (メキシコ) - Wikipedia

 

ストーリーは分かりやすい

本作のテーマであったり、ストーリーであったり、死者の国の住人たちの設定などといった部分は割とベーシックなもので、似たような設定の作品は多くある。

逆に言えば『死』というテーマを扱うと、どうしても奇をてらったミステリーチックなストーリーになってしまう作品も多いが、本作はそういったことはなく子どもでも安心して見ることのできるような内容になっているため、変に身構えることなく楽しむことができる。

また、物語の起承転結がハッキリとしていて、盛り上がるポイントや感動するポイントが分かりやすいのも頭を使わず純粋にストーリーを楽しみたいという日にもってこいじゃないかと思う。

もちろん流石はピクサーの作品というだけあって、物語が後半に進むにつれどんどん盛り上がっていくドキドキ感だとか、泣けるところでしっかり泣かせにくるところだとか、ピクサー作品ファンの期待を裏切らない出来になっているので、トイ・ストーリーやモンスターズ・インクやカーズなどが好きだという人は見に行って損はない。むしろ是非とも見に行ってほしい。

 

強いて言えば…

ただ、こんなことを言うのは野暮かもしれないが、個人的にはいくつか惜しかったなぁと思うポイントもあった。

まず第一に、予告では感動できそうなシーンが盛りだくさんで、評判などを軽く見てもとにかく泣けるというレビューが目立っていたため、どれだけ搾り取られるのだろうと期待していたのだが、実際は要所要所でグッとくるような場面があるものの割とサラッと次の場面に進んでしまうため感情移入をする暇がないと感じた。

とあるポイントで一気にグワッと泣かせにくる構成はピクサーお得意の流れで、ピクサーらしいなとも思ったし、しっかりウルッと来たんだけれど、ドバドバ泣きに行くつもりでいると肩透かしをくらってしまうことはあるだろう。

また、主人公のミゲルがなぜ死者の国に行くことになったのか。それに至るまでの重要な内容として、ミゲルの家族が一家総出で一切の音楽をシャットアウトしており、ミゲルは音楽を楽しむことができないという設定がある。この理由は映画の冒頭にきちんと説明されるのだが、この理由にもう少しパンチが欲しかった。

ご先祖様のせいで家族が苦労しているということだけでは、ご先祖様を嫌うということはあれど、一家総出で音楽そのものにあそこまでの嫌悪感を示すのは、いささか無理があるだろうと思った。

もちろん、これがミゲルと音楽をより深く引き合わせるための演出になるのだが、ちょっと過剰すぎて序盤は正直イライラしてしまった。

しかし物語が終わるころにはこの序盤で感じたイライラは綺麗サッパリ流れ出るので、安心してもらえればと思う。

 

今作についてはレビューサイトの評価の高さを信用してOK!

序盤にも書いたが、さすがは信頼と実績のピクサー・アニメーション・スタジオといったところで、話の展開のしかたや、物語が中盤以降に一気に加速するスピード感や、結末がしっかりとオチていてスッキリできるこの感覚というのはさすがの一言に尽きる。

また、メキシコの町並みや景色、火のやわらかい表現など映像美という観点でも相変わらずのクオリティである。そのなかでも、水面の表現や水に濡れた際の表現がものすごいので、CG技術の高さを見に行くだけでも本作を見る価値は十分にある。

これを見終わったあとは、いつも以上に家族に対して優しくなれること間違いなし。

荒んだ心を癒したい現代人にオススメです。是非。